哲学というと、なんだかお堅い印象を受けてしまうかもしれませんね。宇宙や自然の摂理、真理を深く追求したものもあれば、わたしたちにとって身近な「結婚」をテーマにしたものまで、哲学の分野もさまざまです。今回は、「結婚生活・円満に送るためのヒントになる哲学者の名言」を集めました。
「結婚して、大好きな人と一緒にいられるだけで幸せ」は、理想ですが、残念ながら現実はそううまくはいかないもの…。いざというとき慌てなくていいように、結婚生活を送っていて役立ちそうな言葉を集めました。
結婚生活〜許すということ〜
子どもの頃は素直に言えた「ごめんね」や「仲直りしよう」は、大人になると、なかなか言えなかったり、相手の出方をうかがってしまったり…哲学者の名言を参考に、大人ならではの「許す」という対応にチャレンジしてみませんか?
誰かが嘘をついていると感じたら、信じたふりをすることだ。
ショーペンハウアー
不快な状況に対峙するなかれ。我慢ならなくとも、受け入れよ。
そうするよう心掛ければ、うまくいく。
ジェームズ
賢明であるコツとは、何に目をつぶるかを知ることである。
ジェームズ
愛する人の欠点を美徳と思えない人は、決してその人を愛しているとはいえない。
ゲーテ
結婚生活を送る中で、不審に思うことも出てくるでしょう。人間誰しも過ちを犯すもの。どうかあなたの寛容な心で、パートナーを受け入れてくださいね。
結婚生活〜沈黙があなたを守る〜
「口は災いのもと」ということわざもあるように、結婚という親密な関係にこそ、「沈黙」が必要だと、哲学者も言葉を残しているようです。
自然は人間に一枚の舌と二つの耳を与えた。ゆえに話すことの二倍だけ聞け。
ソフォクレス
思ったことをしゃべっていてはいけない。よく考えてから、物をしゃべるべきだ。
キケロ
食べ物を選ぶように、言葉も選べ。
アウグスティヌス
語りえぬものについては、沈黙しなければならない。
ウィトゲンシュタイン
「大切な人だから、すべてを知りたい。わかり合いたい。」しかし、現実には、そうはいかない場面も出てきます。そんな時、参考にしてみてはいかがでしょう。
結婚生活〜干渉はほどほどに〜
育った環境も価値観も違う二人が一緒に生活をすれば、「え?それは…?」と感じる場面も出てくるでしょう。時には、ぐっとこらえることも必要です。
人にものを教えることはできない。自ら気づく手助けができるだけだ。
ガリレオ・ガリレイ
よい生活は、恐怖や束縛やお互いの自由に対する干渉の上に築くことはできない。
ラッセル
すべてを今すぐに知ろうとは無理なこと。雪が解ければ見えてくる。
ゲーテ
わたしは子どもの頃、よく母に「早く〇〇しなさい」と言われていました。言われるたびに、「今しようと思っていたのに!もうやる気がなくなった!」と思っていました。〇〇は、宿題だったり、片付けだったり。しないといけないとわかっていることを指摘されると、急に嫌になるのは、大人も子どもも同じ。そう考えると、パートナーにとるべきあなたの態度も、自然と明らかになるのではないでしょうか。
結婚生活〜恥じらいは残しましょう〜
どんなに気を許しても、見せてはいけない姿もあります!
度を越してはならない。節度をもって取り組め。
キケロ
恥は一つしかない。すなわち、なんの恥も感じないということだ。
パスカル
長い間一緒に過ごすと、ついつい油断してしまうことも…気をつけていても、一緒に生活していると、思わぬところを相手に見せてしまうこともあります。つい先日、わたしは不用意にも鍵をかけずにトイレに入っておりまして、途中でまさかの子どもの侵入を許してしまいました…そこへ主人が通りかかり…という恥ずかしい思いをしたばかりです…
用心には用心を重ねて、パートナーへ配慮をしたいものですね。
結婚生活〜相手はあなたの鏡です~
パートナーに不満がある時…自分を振り返ると、解決の糸口が見えてくるかもしれません。
他人の過ちが気に障る時は、即座に自らを反省し、自分も同じような過ちを犯していないか考えてみるといい。
マルクス=アウレリウス
あなたの周りの人たちは、あなたを映し出す鏡です。
ジェームズ・アレン
もし、あなたが人を憎んだら、人から憎まれます。
もし、あなたが人を責めたら、人から責められます。
もし、あなたが人に嘘をついたら、人に嘘をつかれます。
もし、あなたが人を騙したら、人から騙されます。
そしてもし、あなたが人を愛したら、人から愛されるのです。
シン
「もっとこうだったらいいのに…」そう思うこと、人間誰しもあると思います。家庭だけでなく、職場の人間関係にも当てはまることですが、相手を変えるのは至難の業。費やす労力ばかりが大きくて、なかなか成果を感じられないことが多いです。そんな時は、心の持ち方を変えてみましょう。きつい時、つらい時、笑顔で過ごすのは大変ですが、そんなときだからこそ、踏ん張ってみてほしいのです。無理をしてでも笑顔でいるうちに、あなた自身が不思議と笑顔になり、気がつくと、周囲とのわだかまりが解けているものですよ。一度試してみてくださいね。
結婚生活〜不平不満を言う前に〜
不機嫌になるとき、いらいらするとき。知っているだけで、少し気持ちが楽になる。そんな名言を集めました。
悲しむことはない。いまの状態で何ができるかを考えて、ベストを尽くすことだ。
サルトル
おまえの心を明るく楽しくしようと思うならば、共に暮らす人びとの長所を思え。
マルクス=アウレリウス
人間の最大の罪は不機嫌である。
ゲーテ
ひとつ前の「結婚生活〜相手はあなたの鏡です~」でもお伝えしましたが、うまくいかない時、イヤなことが続くとき、周囲に原因を探す前に、いったん深呼吸。悲しくても、つらくても、あなた自身の機嫌が一番大事です。まわりの不機嫌に惑わされそうになったり、周囲のご機嫌をうかがってしまいそうな時は、、どうか自分自身を一番大切に、あえてあなたの機嫌をとることを忘れないでくださいね。
結婚生活〜愛されるにも努力が必要〜
求めるばかりでは、お互いに疲れてしまいます。相手に期待するよりも、あなたが変わる努力をすれば、関係はきっと変わってきます。「与える」気持ちを持つ心のゆとりを大切にしたいですね。
愛を受け取る人間は、愛を与える者である。
ラッセル
夫をつかまえるのは技、とどめておくのは努力。
ボーヴォワール
優しい言葉をかければ、信頼が生まれる。
相手の身になって考えれば、結びつきが生まれる。
相手の身になって与えれば、愛が芽生える。
老子
人を愛しなさい。そうすればあなたも愛されるのです。
愛というものは、方程式の両辺のように、つり合っているのですから。
エマーソン
「心にゆとり」を持って暮らしたいと心掛けてはいても、わたしたちは聖人でもなく、そううまくはいきませんよね。いつもは無理でも、時々でいいので、これらの言葉を思い出して、「与える」気持ちを行動であらわしてもらえたらと思います。
幸せかどうかは自分の心の持ち方次第
独身でも、結婚していても、人生思うようにいかない時もあるでしょう。そんな時でも、あなたが機嫌よく毎日を過ごすために、思い出してほしい名言を集めました。
幸せかどうかは、自分次第である。
アリストテレス
自分の幸せを数えたら、あなたはすぐに幸せになれる。
ショーペンハウアー
人間は幸せだから歌うのではない。歌うから幸せになるのだ。
ジェームズ
日本を代表する詩人、合田みつおさんの作品にも、「しあわせは いつもじぶんの こころがきめる」という詩があります。隣の芝生が青く見えることもあるでしょう。でも、比べてもどうにもなりませんし、案外、お隣から見るとあなたの家の芝生の方が青々と見えているかもしれません。
世の中の見える景色が変わり、あなたが幸せを感じながら生きていけるのなら、気持ちの持ち方を変える努力を始めてみませんか?
結婚は、人生の新しいスタートです。
純白のウェディングドレスを着て、大切な人たちに祝福されて、幸せな結婚式を挙げることを夢みていたわたし。2人の生活が始まってから、次々に巻き起こるハプニングに随分と振り回されました。結婚してから、自分たちのペースで親戚づきあいをするつもりが、何かにつけて夫婦で顔を出すことを強いられるようになりました。今でもわたしの大きなストレスです。
「結婚はゴールではなく、新しい人生のスタート」そして、結婚は夢物語ではなくて、生活していくこと。わたしが自身の経験から、声を大にしてあなたに伝えたいことです!もちろん、つらいことばかりではありませんが、どうしようもできない時に側で支えてくれる人がパートナーだったら頼もしいですよね。
人生の門出に立ったとき、パートナーとの新しい人生をスタートさせるとき、先人たちの言葉が、あなたらしい生き方を応援してくれることを願っています。